モスラは我の怪獣ですが成虫から幼虫になるときに繭を作りますよね。

これは蚕と同じです。

モスラの幼虫は見た目は芋虫です。

では実際の蚕と芋虫はどう違うのでしょうか?

そして、蓑虫も蛾の仲間ですが芋虫とはどう違うのでしょうか?

調べてみたいと思います。

芋虫 蚕 違い

芋虫と蚕の違い

蚕は他の芋虫と違い完全に人に家畜化された昆虫です。

蚕は野生回帰能力を完全に失っており人の手助け無しでは生きていけません。

あらゆる生物の中で野生化回帰能力を失っている動物は蚕だけです。

蚕は桑を食べて育ちますが蚕を野外の桑の葉に乗せても他の動物に捕食されてしまうか地面に落ちて生きていけません。

蚕の幼虫は腹脚の把握力が弱く桑の木に自力で留まることができないのです。

成虫も翅はありますが体が大きい上に飛翔に必要な筋肉が退化していて羽ばたくことができても飛ぶことができません。

蚕は人間が眉から絹を取り出すために5千年以上前の人達がクワコを飼いならして蚕にしたと思われますがはっきりした事はわかっていません。

ちなみに現存するクワコから絹は取り出せません。

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芋虫と蓑虫の違い

蓑虫は蓑虫の幼虫が作る巣が雨具の蓑に似ているため蓑虫と呼ばれます。

蓑虫と芋虫の違いはこの巣を作るか作らないかが違いといえるでしょう。

蓑虫と呼ばれるのはオオミノガの幼虫を指していましたが近年では都会でもよく見かけるチャミノガの幼虫を蓑虫と呼んでいることも多いようです。

それは元々の蓑虫、オオミノガが柿や無花果、マサキ、等の植物が都会や郊外で少なくなったのでオオミノガの姿も見かけなくなりました。

もう一つ原因は外来種のオオミノガヤドリバエによる寄生が進みオオミノガが駆逐されているので生息個体が激減していて各自治体の絶滅危惧種に指定されています。

オオミノガは蛾の形態になるのは雄だけで、雌は蛾の形態にならず一生を蓑の中で過ごします。

まとめ

蚕は絹をとるために完全に家畜化された昆虫で野生化回帰能力も失われている事がわかりました。

自然に帰れない動物がいるとは驚きですね。また蓑虫はオオミノガの幼虫ですが今は絶滅の危機に貧しています。

完全に家畜化されて種を長引かせるのと外来種によって絶滅する動物、どちらも人間の手によって自然の法則を破った事には違いがありませんね。

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