モンシロチョウの青虫が蝶になる為に必要な条件として脱皮は欠かせないものです。
この脱皮という行動で青虫の体は大きくなり、蛹になる準備をしていくのです。
これはモンシロチョウの青虫に限らず、昆虫のほとんどが脱皮をして変化していきます。
その中でもモンシロチョウの青虫の脱皮には様々な工夫を学ぶ事ができます。
モンシロチョウの青虫の脱皮は1回だけじゃない!
モンシロチョウの青虫の脱皮は1回だけではありません。
青虫でいる間に何回脱皮するかというと、計4回も脱皮をします。
それは青虫の体の成長に外側の皮がついていけないことによって発生し、脱皮をしている間も内側では新しい皮が作り出されているのです。
ではなぜ外側の皮膚を剥がさなければいけないのかというと、それは青虫に骨が無いからです。
骨の無い青虫の皮は体をしっかり支える為に皮膚が厚くできています。
そして伸縮する事ができない為、体の大きさに合わせて4回もの脱皮を繰り返さなければならないのです。
そして脱皮の前触れとして最も分かりやすい青虫の行動が、動かなくなるという事です。
青虫は簡単に外の皮を脱ぐことは出来ません。ゆっくりと時間をかけて外の皮を脱いでいきます。
その間、青虫に何かが接触するということは青虫にとってはかなりのリスクとなります。
何故ならば青虫はうまく脱皮をする事ができなければ自分の命に関わってしまうからです。
なので青虫を飼育される際は、青虫がじっと動かなくなってもむやみに触ったりしないようにしましょう。
青虫は4回の脱皮を繰り返して体が大きくなりますが、実際どれほど変化するのかというと、卵から出てきた時の大きさがおよそ5mm、蛹になる頃にはおよそ30mmまでに成長します。
1回目の脱皮ではそこまで大きく体の変化はありませんが、2回目以降からはおよそ5〜8mm程大きく全長が変化していきます。
そして脱皮した青虫はさらに栄養をつけて大きくなろうと葉っぱを食べ、脱皮した皮も食べてしまいます。
脱皮した皮や自分が生まれた卵の殻などはタンパク質が豊富であり、青虫にとって大切な栄養源なのだそうです。
こうして青虫は脱皮を重ね体を大きくして蝶へと進化していきます。
まとめ
以上の事から青虫にとっていかに脱皮が必要な行為かがお分かり頂けたかと思います。
公園などでよく見かけるモンシロチョウですが、青虫の脱皮の瞬間というのはなかなか見る事ができないと思います。
しかし、もしその瞬間を見かける事ができた時は静かに見守ってあげて下さい。
器用に体を使い綺麗に皮だけを残して脱皮する瞬間を見られるかもしれません。