青虫を虫かごに入れて育ててみたという経験がある人は少なくないと思います。
ですが無事に羽化までこぎつくことができた人からは意外に思えるほどに、青虫が無事に蝶になる確率はそう高くはないのです。
青虫が餌を食べない理由4選!
虫かごに居る青虫が元気に動き回っているのに一向に葉っぱを食べる気配がない、もしくは昨日までは元気だったのにぴたっと動かなくなってしまった、という場合に備えてそうした場合に考えられる青虫の状態についてをさっくりと4つご紹介したいと思います。
1つめは葉の種類が間違っていることです。
青虫には広食性で色々な葉を食べるものも少なくないですが、モンシロチョウの幼虫ならアブラナ科、アゲハチョウの幼虫なら柑橘の葉、モンキチョウの幼虫ならマメ科と食べる葉が決まっていることがあります。
アゲハチョウの幼虫にキャベツの葉をあげても食べませんし、モンシロチョウの幼虫にミカンの葉をあげても食べてくれないのです。
2つめに脱皮の準備をしているかもしれないという可能性です。
幼虫が葉の上でじっと動かなくなり、頭の後ろ側に少しくびれができていて足元が糸で固められて居たらそれは脱皮の合図。
間違って刺激を与えてしまうと脱皮に失敗してしまうこともあるので、青虫が動かなくなってもそっとしておきましょう。
3つ目は、蛹になる準備をしているということです。
青虫が4回の脱皮を経て5齢幼虫になっていた場合、蛹の準備をしている可能性があります。
蛹化の準備をしているときはフンが水っぽくなるので、この時もまた刺激を与えずそっとしておきましょう。
また蛹になるために適切な枝や葉などの場所が整っていないと蛹になるのに失敗してしまうこともあるので、環境をきちんと整えてあげましょう。
4つ目は一番申し上げづらいのですが、既に体内に寄生バチによって産卵され寄生されてしまっている場合です。
この場合は生まれてきたハチの幼虫に青虫が体内から食べられてしまっており、もう青虫に私達が施してあげられる手立てはありません。
寄生ハチも生きるため、子孫を残すためにはこうするしかないのです。
飼っていた青虫が亡くなってしまうのは悲しいことですが、自然のさだめと受け入れましょう。
ちなみにハチは青虫に産卵するため、卵のときから採集して虫かごにいれ孵化からお世話をしてあげることによってこの事件は未然に防ぐことができます。
まとめ
青虫の種類がわかっている場合は食べてくれる葉もわかるので、適切な葉を入れましょう。
といっても成虫は青虫が食べる葉にしか産卵しないので、基本的に青虫を見つけた葉を一緒に居れておけば間違いはありません。
種類がわからない場合はそれを調べつつ、他の葉を試してみることになると思います。
青虫が動かないときは、とにかくそっとしておきましょう。