日本を代表する毒蛾であるチャドクガ。

ツバキやサザンカ等、ツバキ科の葉に発生するため、家庭の庭や公園など、都市部でも出会う可能性が高い生物です。

特に恐ろしいのはその幼虫。

チャドクガの幼虫は目に見えない小さな毒針毛で覆われており、この毒針毛に触れると、眠れないほど痛痒い皮膚炎を引き起こします。

チャドクガは、園芸書などには必ず名前の乗る有名な害虫で、私達のすぐ身近に生息する危険生物なのです。

幼虫 チャドクガ 生態

チャドクガの幼虫 の恐ろしい生態について

チャドクガの餌となるのは、ツバキ科の植物です。

このため、庭や公園など、身近な場所に発生します。

1枚の葉の上に数十匹の幼虫が整列して歯を食べるのが特徴で、葉を食べつくすとまた集団で次の葉に移動します。

ツバキ科の木の葉の上に毛虫がみっしり集まっていたら、ほぼ毎違いなくチャドクガの幼虫でしょう。

触らないよう注意し、風上に移動してください。

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年2回、GWのころと、夏休みのころに卵が孵化し、幼虫が発生します。

生まれてしばらくは一枚の葉の上に集団でびっしりと並び葉を食べますが、成長するに従って行動範囲は広がっていきます。

ほうっておくとその樹の葉をすべて食べ尽くしてしまうほど食欲旺盛です。

チャドクガの幼虫は淡黄褐色で、全身を長い白い毛に覆われています。

背中に黒い斑点があり、成長するにつれ黒い部分が増え黒っぽい見た目に変化します。

この黒い模様の部分に目に見えない小さな毒針、毒針毛を持っています。

チャドクガの幼虫のもつ毒針毛は非常に軽く、風で飛ばせるほどです。

また、振動などで危険を察知すると幼虫たちがいっせいに頭を左右に振り、毒針毛を撒き散らします。

このため、幼虫を直接触らなくても、チャドクガの幼虫のいる木下を通ったり、知らない間に風で飛ばされた毒針毛が服につくだけで皮膚炎などの症状が引き起こされます。

幼虫が死んでも毒針毛の毒は消えずに残りますので、注意が必要です。

チャドクガの天敵として挙げられるものとして、虫を餌にする鳥や、スズメバチ類が有名です。

まとめ

チャドクガの幼虫は庭先や公園など、私達のすぐ身近に生息する危険な生き物です。

1枚の葉に毛虫がみっしり集まっているのを見かけたら、それはチャドクガの幼虫かもしれません。

毒針毛により皮膚炎を引き起こさないよう、見つけたときは触らず、速やかに風上に移動するようにしてください。

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