学校や家でモンシロチョウの卵を孵化させたり、青虫を捕まえて虫かごに入れて育てたりしたことはありませんか?
できるならすべての青虫がすくすくと育ち立派な蝶になって子供達を喜ばせて欲しいと願ってやみませんが、実際に蝶になれる青虫はそう多くないというのが悲しいかな世のさだめ……。
ですが少しでも喜ぶ子供達の笑顔を増やすため、今回は青虫飼育のお悩みのひとつ脱皮の失敗の原因とその予防についてお伝えしていきたいと思います。
青虫が脱皮に失敗してしまう原因!
まず最初に申し上げますと、青虫が脱皮に失敗することはほとんどありません。
寧ろ蛹化、つまりサナギになることに失敗してしまうか不完全な形でサナギになってしまったせいで羽化に失敗してしまうケースがほとんどです。
とはいえ脱皮が不完全だったせいで蛹化も上手くいかず……ということもあるので脱皮も油断はできません。
脱皮に失敗してしまう主な原因はずばり、脱皮の準備中に青虫に刺激を与えてしまうことです。
脱皮の直前になると青虫は脱皮の準備のために動かなくなりますよね。
その時に青虫を心配して虫かごを動かしたり青虫の居る葉を揺らしたりすると、青虫が脱皮に失敗してしまう原因になってしまうのです。
青虫はとても元気でいつ見ても活発に葉の上を動き回っていますからじっと止まって動かない様子を見たら心配になってしまうものですが、決して触ったりしてはいけません。
青虫の脱皮のサインの見分け方!
青虫の脱皮は主に葉の上で行われますが、そのまま脱皮しては殻の足がずるずると葉の上で滑ってしまい上手く新しい体が殻から抜けてくれないかもしれませんよね。
ですが青虫は脱皮の前に自分の足元に白い糸をつないで、殻が葉に滑らずにきちんとくっつくようにしていることがあるそうです。
また、脱皮の前は頭の後ろに体と殻の間のくびれができるので、青虫が動かなくなったと思ったらまずはその二点に注目してみてください。
そうすると不要な刺激を避けることで、青虫の脱皮の邪魔をせずに済むかもしれません。
また、脱皮のあとは自分の脱皮殻はすぐに食べてしまいますので、脱皮を見逃してしまうと「あれ、なんか大きくなった?」とは感じても脱皮したとは気づかないかも。
青虫がじっとして動かなくなって脱皮のサインが見られたら、それは青虫の脱皮の瞬間とその殻を食べるシーンを目撃するチャンスが訪れているのです。
【まとめ】
料理をしているとフライパンの上で焼いているものの焼き加減が気になって仕方ないとか、植物を育てていると水や日光が足りているのかあげすぎていないかが心配でしょうがないという方、お気持ちとてもわかります。
ですが炊飯中の米と動かなくなった青虫だけは触ってはいけないということを、頭の片隅に入れておきましょう。
あえて突き放して自由にするというのも時には必要なことなのです。