青虫といえばほとんどがモンシロチョウの幼虫です。
青虫はアブラナ科の植物が大好きです。
キャベツ、カブ、ブロッコリー、小松菜、チンゲンサイなどの葉をあっという間に食べつくしてしまいます。
葉を食べられた野菜は、光合成ができずに枯れてしまいます。
不思議なことに、レタスの葉がそばにあっても青虫は食べないといわれています。
青虫はキャベツは大好物なのに、どうしてレタスは食べないのでしょうか?
どうして青虫は、キャベツは食べるのにレタスは食べないの?
キャベツなどアブラナ科の植物には、カラシ油成分が含まれています。
通常、昆虫や病気を対処するための成分で、身を守るための防御物質の一つです。
しかし青虫はこのカラシ油成分を解毒する力を持っています。
またカラシ油成分の原料は、モンシロチョウの幼虫の食欲を増進させることも知られています。
そんなわけで、青虫にとっての食草はキャベツなのです。
キャベツと同じアブラナ科の植物ならほとんどのものを食べます。
一方レタスはキク科の植物です。
食草が違うので青虫は食べないのです。
チョウは植物のにおいで食草を見分けているようです。
モンシロチョウの成虫は、生まれてくる幼虫が困らないように、大好物のキャベツの葉を探して卵を産むのです。
レタスに卵を産む付ける虫は、オオタバコガ、ハスモンヨトウなどのヤガ科の蛾です。
またカイコはクワの葉しか食べません。
種類によって食草が違うことで、うまく共存して生き延びているのでしょう。
またキャベツなどアブラナ科の植物には、コンパニオンプランツとしてレタスが適しているとされます。
コンパニオンプランツとは、違う種類の植物を混植することで、病害虫を抑えたり生長を助けたりすることです。
青虫によるキャベツの被害が大きいときは、そばにレタスを植えるとよいそうです。
レタスも同時に収穫できるのでお得です。
まとめ
いかがでしたか?
青虫は、キャベツなどのアブラナ科の植物に含まれているカラシ油成分に引き付けられているようです。
買ってきたレタスに青虫がついていたからと、大切に育てていてもチョウにはなりません。
残念ながら蛾になる可能性が高いです。
蛾の幼虫というと、黒褐色を思い浮かべますが、モンシロチョウの幼虫と同じような緑色のものもいます。
ただ青虫がいるということは、無農薬で育ったと考えられるので安心できますね。