庭や公園で、もぞもぞ動いている何かの幼虫を見かけたとき「あっ!毛虫!いや、芋虫よ!違う!青虫だわ!」と迷うことはありませんか?
毛虫は体に毛が生えているものだとわかりますが、では、芋虫と青虫は色が違うだけなのでしょうか。
青虫、毛虫、芋虫もちゃんとした定義があるのでしょうか。
今回は、それぞれの違いについて調べてみました。
毛虫、青虫、芋虫似ているけど、何が違うの?
「青虫」と聞いてまず思い浮かべるのはモンシロチョウの幼虫ではありませんか。
青虫はチョウ目の幼虫のうち、長い毛で覆われておらず、緑色から青色系のものとされています。
キャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科の植物を好んで食べます。
「芋虫」は、スズメガ科などの幼虫で円筒形の体をしていて、毛のないものの総称と言われています。
青虫と比べると太いイメージがあります。
芋のような姿形をしているから付けられた名前ではありません。
昔の日本人にとってサトイモやサツマイモは生きていくための主食作物でした。
その葉を食べ荒らすスズメガ科の幼虫は、農家の人々にとっては頭を悩まされる害虫でした。
そのため、毛の目立たない、くねくねした幼虫の代名詞として使われるようになったとも言われています。
他にヨトウガ類の幼虫であるヨトウガ、シャクガ科のシャクトリムシなどがいます。
このように、チョウやガの幼虫のうち毛が生えていないものをすべて、「芋虫」と呼ぶそうです。
ですからモンシロチョウの幼虫も「芋虫」ということになります。
「青虫」は同時に「芋虫」なのです。
ややこしいですが「芋虫」のうち、体色が緑色のものは「青虫」とも呼ぶと考えるとわかりやすいです。
残るは「毛虫」です。
チョウやガの幼虫のうち、毛や棘が生えているものとされています。
少し毛の生えた「芋虫」はどちらになるのか、定かでありません。
明確な区別はないようです。
ドクガ科、イラガ科、ヒトリガ科などガ類の幼虫が多いです。
毛虫は見かけが派手で、刺されたり、かぶれてしまいそうで人間には不人気です。
すべて毒毛を持っているわけではありませんが、あまり近寄らない方がよさそうです。
まとめ
青虫、毛虫、芋虫の違いを調べてみましたが、特に明確に定義されているわけではないようです。
アゲハ蝶の幼虫も「青虫」と呼ばれることもありますし、ガの幼虫も緑色であれば、「青虫」です。カブトムシの幼虫は「芋虫」なのでしょうか。
気になるものがあれば、ぜひ図鑑などで調べてみてください。