コナガ、という虫をご存じですか?
成虫になってしまうとただのコメツキガのような色とサイズとフォルムなのですが、厄介なのは幼虫の方です。
青虫と見間違って対処法を間違わないよう、コナガについて見てみましょう。
コナガとアオムシの見分け方は体色!
コナガの幼虫と青虫ことモンシロチョウの幼虫は両方アブラナ科の野菜につく害虫なので、同じ葉っぱに見かけることもあるかもしれません。
特に幼虫が小さい頃は姿かたちが似ています。
ですが脱皮を繰り返して大きくなっていくと違いがはっきりと出てきて、青虫はずっと青いままですがコナガの幼虫はだんだんと黒くなっていきます。
またコナガの幼虫の方が少し黄身がかった緑色をしていて先が少し細いのも特徴ですが、青虫も小さい頃は体の透明度が高く少し黄緑に近い色をしているので見分けがつきづらいですね。
コナガとアオムシのもっと深い違い!
コナガの特徴はなんといっても「薬が効きづらいこと」なんです。
農薬にもいろいろあって虫をやっつけるのに窒息させるとか消化を悪くするとか様々な方向からアプローチした種類があるわけですがこのコナガはなんとそのほぼすべてに抗体をつけた個体が確認されている脅威のアンチ農薬害虫なのです。
極めつけにはなんとBT剤と呼ばれる微生物を用いた有機栽培にも使える新しい農薬に抗体を示した最初の害虫となりました。
もともと農薬に強いコナガが農薬を耐えることによって、あるいは農薬に耐えた個体が生き残ることで次代のコナガはさらに農薬に強くなってと、どんどんと薬剤に抗体をつけていきます。
コナガは世界的にも有名で、農家のみならず農薬や防虫剤をつくっている人達にとっても一生涯の天敵なのです。
まとめ
コナガをやっつけようと農薬を使ったらコナガの幼虫を食べてくれるはずだった虫が全滅してコナガは生き延びた、なんてことも珍しくはありません。
だからこそコナガとアオムシを見分けることが重要になってくるのです。