春や夏になると蝶がひらひらと飛んでいる姿を見ることがあると思いますが、蝶の幼虫の時の姿を思い浮かべる人はあまりいないでしょう。
例えばキャベツ畑や菜の花畑でよく見かけるモンシロチョウは成虫ではただ単に花の蜜を吸うだけで実害はあまりないのですが、むしろ植物の受粉という意味では重要な存在なのです。
しかし、幼虫時のアオムシはキャベツや菜の花の葉を食べてしまう害虫となってしまいます。
では、幼虫時に蝶や蛾を見分ける事は出来るのでしょうか?
調べてみたいと思います。
芋虫の蝶と蛾を見分けるには
芋虫も毛虫も蝶や蛾の幼虫です。幼虫の時点で蝶や蛾と見分けは付くのか?とい問に対し結論から言うと不可能です。
日本には蝶が250種、蛾が3,250種いて、その幼虫の姿はまさに千差万別です。
芋虫、毛虫の違いは単に毛が有るか無いかで呼称で呼んでいるだけで、芋虫と呼ばれているものでも蝶になるものもあれば、蛾になるものもいます。
毛虫も同様です。
ですから芋虫や毛虫の段階で蝶や蛾と見分けるには困難に等しいのです。
できるとすれば、蝶の250種の幼虫を全て記憶できれば見分けることは出来るでしょう。
芋虫、毛虫とも育つ段階があって、だいたいですが、幼虫から蛹になるまでに五段階あり卵から産まれて間もない姿を1齢幼虫といいますが、蝶や蛾の幼虫は5齢幼虫まで育ちます。
その段階段階で幼虫の姿も変わるので単に日本の蝶の幼虫を覚えるといっても250✕5で1,250の幼虫の姿を覚えなければならないので、まず一般人には不可能というしかありません。
そもそも芋虫というのはサトイモやサツマイモに付くセスジスズメやキイロスズメ、エビガラスズメの幼虫をいう言葉でしたが、後に毛のない蝶、蛾の幼虫を総じて芋虫と呼ぶようになりました。
ですから、ある程度の食性で蝶や蛾を見分けることは出来るかもしれませんが、例えば、キャベツを食べるアオムシ(芋虫)はモンシロチョウですが、柿の木につく芋虫はイラガやアオイラガの幼虫です。
しかし、この食性で蝶や蛾を見分ける方法も限界があると思われ、やはり幼虫の段階で蝶と蛾を見分けるには難しいでしょう。
一番確実な方法は図鑑を活用することです。
昆虫図鑑や蝶、蛾図鑑などを用いればある程度は見分けられるのではないでしょうか。
まとめ
芋虫や毛虫の段階で蝶や蛾を見極めるのは極めて不可能に近い事がわかりました。
毒々しい色をした芋虫が蝶になったり地味な色の芋虫が蛾になったりその逆があったりと幼虫の時点で蝶や蛾を見分けることは困難です。
もしあなたが蝶好きではないのなら、ガーデニングの際に芋虫や毛虫を見つけた際には迷わず駆除することをお勧めします。