毛虫や芋虫のことを英語でなんていうか知っていますか?
答えはキャタピラーと言います。
英語では毛虫も芋虫もキャタピラーなのです。
日本語では毛虫と芋虫を区別しますが、青虫も区別します。
しかし、青虫というよりも色は緑です。
なぜ緑色なのに青虫というのでしょうか?
調べてみたいと思います。
青虫の名前の由来
青虫は蝶や蛾の幼虫の中で長い毛が生えてなく緑色のものを青虫と言います。
なぜ緑色なのに青虫なのかといいますと、それは日本人独特の色の概念からきています。
古代の日本では白、黒、赤、青の4色でしか色の表現が出来ませんでした。
白、黒は今と同じ使い方でしたが、赤は橙色や黄色等の暖色系全般を、青は緑色や紫色等の寒色系全般を指しました。
そのような理由で日本の青の表現には幅があります。
日本の青の表現は黄色から緑色から青の間までを全て青と表現していました。
これは日本の青が藍染の藍から来ている言葉で藍は植物の名前です。
白い布を藍で染めれば青くなることから、藍が青になりましたが、藍が自然に山林で生えて居る時の藍の葉は緑色です。
ですから日本の青は植物から由来している色なのです。
若葉が青々と茂るという表現などは実際には緑色なのに青と表現します。
青田刈りで使われる青田は刈り入れる前の緑、豊な、田んぼのことをいいます。
青海苔は海草の草が緑色なので青海苔なのです。
そういうことで、緑色の葉っぱの色をしている蝶、蛾の幼虫も青虫と言います。
まとめ
青虫と言う言葉は日本の色の表現から来ている言葉でした。
日本の色の表現は古代は白、黒、赤、青しかないと書きましたが、それから徐々に色の表現が発達していき様々な色を表す言葉が出来ていきます。
青系だけでも、青、藍色、群青、紫、紺碧、紺、瑠璃色、浅葱色等、微妙な色の変化でも日本人は色の名前を付けるようになりました。
これは日本の染め物の技術が発達してそれこそ色々な色の表現が出来るようになり、着物の文化と相まって様々な色を表現する言葉が出来ました。
しかし、日本人は虫に対してはあまり興味がなかったようで、様々な虫が居るのですが、一色単に緑色の芋虫は青虫と呼んでいました。
これは芋虫が農作物を食べてしまう害虫なのも影響があるかもしれません。