アゲハチョウの幼虫が角を出すことは昆虫が好きな方ならご存知だと思いますが、あの角の名前の呼び方を知っている人は少ないのではないでしょうか?そしてあの角が出たときに酷い臭いがすることもご存知だと思います。
昆虫が好きでない方は知らないと思いますがアゲハチョウの幼虫が角を出した時の臭いときたらそれはもう大変な臭いなのです。
あの角と臭いの正体を調べてみたいと思います。
青虫のツノが臭いわけ
アゲハチョウの幼虫には臭角と呼ばれている角が隠れていいます。この角は名前の通り臭いを発する角なのですが角と言っても硬いものではなく、角の内部は液体に満たされていて圧力の増減により角を出し入れすることが出来ます。
この角は主に威嚇や防御のときに現れます。外敵に襲われたときに角から液体をだし強烈な臭いを発して身を守ります。
この臭いの成分はモノテルペン、セスキテルペン、脂肪酸、エステルだと言われています。これらの化学物質はアゲハチョウの種類によっても化学物質の成分が違うものになるようです。化学物質を元に臭いの成分が作られ液体となります。
この臭いをだす液体は主に植物を這い上がってくる蟻を撃退するものなのではないかとも言われていますが、もちろん他の捕食者に対しても有効な攻撃力になります。
臭角は蛹になると分解され消えてしまいますので臭角を持っているのは幼虫時だけです。
まとめ
アゲハチョウの角は「臭角」と言って臭いを出して居るのではなくある化学成分の液をだしていることがわかりました。
「臭角」をもっているのはアゲハチョウの仲間の幼虫だけのようです。面白いのはアゲハチョウの種類によって臭角の臭いの液体の化学成分も違うもので構成されているということがわかって来ているそうです。
アゲハチョウの幼虫の臭角は自身の身を守る為の器官と考えられていますが、蛹になった段階で臭角が消えてしまうのも面白い現象ですね。成虫になれば飛べるからか、素速く動けるようになるからなのか臭角が消えてしまうのは、まだ研究が進んでいないようなので詳しい事はわからないようです。