オオスカシバは、チョウ目スズメガ科に属する蛾には珍しく、とても綺麗な透明の翅を持っている美しい蛾です。
その姿はチョウやハチ、ハチドリにも見間違われるほど美しいといわれています。
そんなオオスカシバの幼虫は、アカネ科のクチナシを食草としており、観賞植物を育てている方々にとっては、葉や花を食い荒らし丸裸にしてしまう害虫として忌み嫌われてしまっています。
オオスカシバも蛾や蝶の仲間であり、幼虫は植物の葉を食べて育ちますのでその食草が鑑賞植物や野菜などだった場合には、害虫とされてしまうのは致し方がないことかもしれません。
もし、オオスカシバの幼虫が人間が利用しない植物であった場合は、害虫として駆除されることもないように思えますが、ではオオスカシバの幼虫は、クチナシ以外の植物を食べることがあるのでしょうか。
オオスカシバの幼虫はクチナシを食草としている
チョウ目スズメガ科に属しているオオスカシバの幼虫は、アカネ科の植物であるクチナシを食草としています。
オオスカシバは毎年6月から10月頃に発生し、その間にクチナシに産卵します。
幼虫は約1ヶ月ほどで成虫になりますが、その間、クチナシの葉だけではなく花なども食べ、観賞植物としてクチナシを育てている方々からは害虫として駆除の対象とされています。
オオスカシバの幼虫はクチナシ以外の植物を食べるのか
では、オオスカシバの幼虫はクチナシしか食べないのでしょうか。
実はオオスカシバの幼虫はアカネ科のクチナシ以外にも同じ科のタニワタリノキや、スイカズラ科のツキヌキニンドウなどを食草としています。
クチナシは観賞植物として広く親しまれているため、幼虫を目にする機会が多いのかもしれません。
ちなみにオオスカシバの幼虫は、最初に食べた草以外はその後食べることがありませんので、タニワタリノキやツキヌキエンドウからクチナシに移ってくるということはないようです。
まとめ
クチナシしか食べないと思われているオオスカシバの幼虫ですが、実はタニワタリノキやツキヌキエンドウなども食草としています。
オオスカシバが日中に活発に活動することやクチナシが庭木や鑑賞植物として広く利用されていることで、クチナシしか食べないと思われているのかもしれませんね。